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(地法附則32の 2 ②)

3   その他の改正事項

⑴ 税負担軽減措置等の新設・拡充等

① 買取再販業者の取得する中古住宅に係る特 例措置

 中古住宅流通・リフォーム市場の環境整備 を進め、国民の住生活の向上を図るとともに、

市場規模の拡大を通じた経済の活性化に資す るため、買取再販事業者(宅地建物取引業 者)が取得した改修工事対象住宅(新築され た日から10年以上経過した住宅であって、ま だ人の居住の用に供されたことのない住宅以 外のもの)について、一定の増改築を行った 上、取得の日から 2 年以内に耐震基準適合要 件を満たすものとして個人に販売し、自己の 居住の用に供された場合には、当該住宅に係 る不動産取得税額から当該住宅の新築時に地

不動産取得税の税率の特例措置・宅地評価土地の課税標準の特例措置の適用期限の延長

【税率の特例の変遷】

区   分 S29~S55 S56~H14 H15~H17 H18~H19 H20~H26

本   則 3 % 4 % 4 % 4 % 4 %

特 例

住宅、住宅用地 土地

3 % 4 %(※)

3 % 3 % 3 %

家屋 3 %

店舗、事務所、

商業地等

土地 3 % 4 % 3 % 3 % 3 %

家屋 3.5% 4 %

 ※ 住宅用地については、税額の 4 分の 1 を減額する特例により実質 3 %としていたもの。

【課税標準の特例の変遷】 ~H 5 H 6 H 7 H 8 ~ 措置なし 1 / 2 2 / 3 1 / 2

【宅地評価土地(住宅用地・商業地等)に係る税額の算定方法】

下記特例の 3 年間延長(平成30年 3 月31日まで)

 ○ 住宅・土地に係る税率の特例( 4 %→ 3 %)

 ○ 宅地評価土地(住宅用地・商業地等)に係る課税標準の特例(評価額を 1 / 2 に圧縮)

  ※ いずれも平成27年 3 月31日までの措置 特例の内容

税額 (固定資産税評価額)

地価公示価格×70% (課税標準の特例)

1 / 2 (税率の特例)

 =   ×   ×  3 %

(資料26)

方税法第73条の14第 1 項の規定により控除す るものとされていた額(建築年に応じて最大 1,200万円)に税率を乗じて得た額を減額す る特例措置を、平成27年 4 月 1 日から平成29 年 3 月31日までの 2 年間に限り講ずることと されました(地法附則11の 4 ④)。

② 子ども・子育て支援新制度の施行に伴う特 例措置の新設

 「子ども・子育て支援新制度」においては、

小規模保育事業(利用定員 6 人以上19人以 下)、家庭的保育事業(利用定員 5 人以下)、

居宅訪問型保育事業、事業所内保育事業(主 として従業員のほか、地域において保育を必 要とする子どもにも保育を提供)が児童福祉 法において市町村認可事業(地域型保育事 業)として位置付けられ、地域型保育給付の 対象とされています。

 今回の改正では、平成26年度税制改正にお いて小規模保育事業の用に供する不動産を取 得した場合について非課税措置(地法73の 4

①四の二)が講じられたことも踏まえ、利用 定員が 6 人以上である事業所内保育事業の用 に供する不動産を取得した場合について、同 様の非課税措置が講じられました(地法73の 4 ①四の十)。併せて、家庭的保育事業、居 宅訪問型保育事業、利用定員が 5 人以下であ る事業所内保育事業について、直接それらの 事業の用に供する家屋(当該事業の用以外の 用に供されていないものに限ります。)を取 得した場合に、当該家屋の価格の 2 分の 1 に 相当する額を価格から控除する特例措置が講 じられました(地法73の14⑪⑫⑬)。

③ 国立研究開発法人森林総合研究所が取得す る不動産に係る非課税措置の拡充

 森林国営保険法等の一部を改正する法律

(平成26年法律第21号)に基づき、これまで 国が実施してきた森林保険業務が、平成27年 4 月 1 日に国立研究開発法人森林総合研究所 に移管されました。

 森林保険業務の用に供する不動産について

は、従来から国が実施主体であることから不 動産取得税が非課税とされていたことを踏ま え、今回の改正においては、国立研究開発法 人森林総合研究所が森林保険業務の用に供す る不動産を取得する場合についても、非課税 措置を講じることとされました(地法73の 4

①三十七)。

④ 国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研 究所が取得する不動産に係る非課税措置の新 設

 独立行政法人医薬基盤研究所法の一部を改 正する法律(平成26年法律第38号)に基づき、

平成27年 4 月 1 日に独立行政法人国立健康・

栄養研究所は解散され、国立研究開発法人医 薬基盤・健康・栄養研究所に業務が承継され ました。

 独立行政法人国立健康・栄養研究所につい ては、従来から地方税法第25条第 1 項第 1 号 に規定する非課税独立行政法人として非課税 とされていたことを踏まえ、今回の改正にお いては、国立研究開発法人医薬基盤・健康・

栄養研究所が旧独立行政法人国立健康・栄養 研究所の業務の用に供する不動産を取得する 場合について、非課税措置を講じることとさ れました(地法73の 4 ①三十九)。

⑤ 生活困窮者自立支援法に規定する認定生活 困窮者就労訓練事業の用に供する不動産に係 る課税標準の特例措置の新設

 生活困窮者自立支援法において都道府県知 事による認定制度が設けられた認定生活困窮 者就労訓練事業は、認定を受けた事業者(社 会福祉法人等)が、一般就労に就くことが困 難な生活困窮者に対し、就労の機会を提供す るとともに、就労に必要な知識及び能力の向 上のために必要な訓練等を行うものです。

 今回の改正においては、その担い手を確保 する必要性を踏まえ、社会福祉法人等が直接 認定生活困窮者就労訓練事業(社会福祉法に 規定する社会福祉事業として行われるものに 限ります。)の用に供する不動産を取得した

場合について、当該不動産の価格の 2 分の 1 に相当する額を価格から控除する特例措置が 講じられました(地法73の14⑭)。

⑵ 税負担軽減措置等の延長等

① 預金保険法に規定する協定銀行が協定の定 めにより内閣総理大臣のあっせんを受けて行 う破綻金融機関等の事業の譲受け又は預金保 険機構の委託を受けて行う資産の買取りによ り取得する不動産に係る非課税措置の延長  金融機関の破綻処理を円滑に進めるため、

預金保険法附則第 7 条第 1 項第 1 号に規定す る協定銀行が、同項に規定する協定の定めに

より、内閣総理大臣のあっせんを受けて行う 破綻金融機関等からの事業の譲受け、又は、

預金保険機構の委託を受けて行う資産の買取 りにより不動産を取得する場合については、

非課税措置が講じられています。

 本特例については、引き続き、協定銀行の 公益性に一定の配慮を行う必要があることか ら、その適用期限が平成29年 3 月31日まで 2 年延長されました(地法附則10①)。

② 保険業法に規定する協定銀行が協定の定め により保険契約者保護機構の委託を受けて行 う破綻保険会社等の資産の買取りにより取得 する不動産に係る非課税措置の延長

特例の概要

○ 買取再販事業者が中古住宅(新築から10年以上経過しているものに限る)を取得し、 2 年以内に一定のリ フォーム工事(耐震、省エネ、バリアフリー等)を行った上で個人(自己居住用に限る)に販売した場合に、

買取再販事業者が取得する中古住宅に係る不動産取得税の税額を減額(注 1 )する特例措置(注 2 )を創設

(H27.4.1~H29.3.31)

(注 1 ) 中古住宅の築年月日に応じた控除額(個人が取得する中古住宅に係る課税標準の特例措置と同様)に、

   税率を乗じて得た額を減額。

(注 2 ) 本特例措置が適用される平均的な中古住宅※は、築年数18.5年(平成 8 年建築)、評価額580万円。

   ※平成26年度における登録免許税の特例措置(本特例措置と同一要件)の適用実績の平均。

築年月日 控除額(万円)

平成 9 年 4 月 1 日~

平成元年 4 月 1 日~平成 9 年 3 月31日 昭和60年 7 月 1 日~平成元年 3 月31日 昭和56年 7 月 1 日~昭和60年 6 月30日 昭和51年 1 月 1 日~昭和56年 6 月30日 昭和48年 1 月 1 日~昭和50年12月31日 昭和39年 1 月 1 日~昭和47年12月31日

~昭和38年12月31日

1,200 1,000 450 420 350 230 150 100

売主 買取再販

事業者 買主

不動産取得税(建築年度に応じて減額)

一定の住宅性能を満たすリフォーム工事

不動産取得税(建築年度に応じて減額)

一定の住宅性能を満たすリフォーム工事

買取再販事業者が取得する中古住宅に係る不動産取得税の減額措置の創設

(資料27)

 保険会社の破綻処理を円滑に進めるため、

保険業法において、協定銀行による破綻保険 会社等からの資産買取りスキームが設けられ ており、保険契約者の保護を図る観点から、

保険業法附則第 1 条の 2 の 3 第 1 項第 1 号に 規定する協定銀行が、同項に規定する協定の 定めにより保険契約者保護機構の委託を受け て行う破綻保険会社、協定承継保険会社又は 清算保険会社の資産の買取りにより不動産を 取得する場合については、非課税措置が講じ られています。

 本特例については、引き続き、協定銀行の 公益性に一定の配慮を行う必要があることか ら、その適用期限が平成29年 3 月31日まで 2 年延長されました(地法附則10③)。

③ 農業経営基盤強化促進法の規定による公告 があった農用地利用集積計画に基づき取得す る農用地区域内にある土地に係る課税標準の 特例措置の延長

 農業経営基盤強化促進法に基づく利用権設 置等促進事業は、農用地に係る利用権の設 定・移転や所有権の移転を計画的に行うこと により、農業経営の効率化、規模拡大等を促 進し、それぞれの地域の実情に応じた農用地 の有効活用を図ることを目的とするものであ り、市町村が定める基本構想に基づき、農用 地等の賃借、売買等を明らかにした農用地利 用集積計画を作成し、農業委員会の決定を経 て公告すれば、農用地等の利用権の設定・移 転の効果が生じる仕組みとなっています。こ の公告があった農用地利用集積計画に基づき、

農用地区域内の土地を取得する場合について は、その価格から一定額を控除する課税標準 の特例措置が講じられています。

 本特例については、適用件数も多く(平成 24年度9,803件)、今後とも意欲ある農業者へ の農地の利用集積を支援することにより、効 率的かつ安定的な農業経営と農地の有効利用 を促進する必要があることを踏まえ、その適 用期限が平成29年 3 月31日まで 2 年延長され

ました(地法附則11①)。

④ 特定目的会社が取得する不動産に係る課税 標準の特例措置の延長

 不動産の流動化を促進するため、資産の流 動化に関する法律に規定する特定目的会社が、

同法に規定する資産流動化計画に基づき一定 の不動産を取得する場合については、当該不 動産の価格の 5 分の 3 に相当する額を価格か ら控除する特例措置が講じられています。

 本特例については、不動産証券化市場の拡 大とこれを通じた資産デフレからの脱却や地 域経済の活性化等を図るとの政策目的を踏ま え、その適用期限が平成29年 3 月31日まで 2 年延長されました(地法附則11③)。

⑤ 信託会社等が投資信託により取得する不動 産及び投資法人が取得する不動産に係る課税 標準の特例措置の延長

 不動産の流動化を促進するため、投資信託 及び投資法人に関する法律に規定する信託会 社等が同法に規定する投資信託の引受けによ り、投資信託約款に従い一定の不動産を取得 する場合、及び、同法に規定する投資法人が 同法に規定する規約に従い一定の不動産を取 得する場合については、当該不動産の価格の 5 分の 3 に相当する額を価格から控除する特 例措置が講じられています。

 本特例については、不動産証券化市場の拡 大とこれを通じた資産デフレからの脱却や地 域経済の活性化等を図るとの政策目的を踏ま え、その適用期限が平成29年 3 月31日まで 2 年延長されました(地法附則11④⑤)。

 また、近年、インターネット通販事業の拡 大などに伴い、消費者に近い場所から多頻度 の小口配送を行うニーズが高まり、地方都市 を含めて全国的に物流施設の需要が高まって いる状況も踏まえ、一定の要件を満たす倉庫

(いわゆる「物流施設」)について、当該特例 措置の対象となる資産に追加されました。

⑥ 民間資金等の活用による公共施設等の整備 等の促進に関する法律に規定する選定事業者

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